ゴルフを続けていくと遅かれ早かれコンペに参加する機会が訪れると思います。個人的に1組でラウンドするときとは違い、ゴルフコンペでは参加人数も多くなり、小規模だと12名ぐらい、大きな人数になると60名以上になることも少なくありません。
さらにゴルフコンペでは、優勝者から最下位のプレーヤーに対して順位に応じた様々な賞(賞品)が設定される他、ドラコン賞(賞品)も設定されることが少なくありません。ドラコンの意味はわかっていても実際のコンペではどのように設定され、判定されていくのか?初めてであればおぼつかない面もあると思います。
そこでここでは、初めてゴルフコンペに参加するプレーヤー向けに、特にドラコンとは何か、コンペにおける設定方法や判定方法、更にその際に使用する専用旗の使い方について少し掘り下げて解説していきたいと思います。
ボールを遠くへ飛ばす爽快感を味わえるドラコン
ドラコンとは「ドライビングコンテスト」の略称です。ドライバーを手にしてティーグラウンドからショットを行ない、その飛距離を競うというものです。コンペでは定番のように設定される賞となりますが、誰でもドライバーで狙った方向へボールが真っすぐ飛んでいく様は爽快な気分にさせてくれますよね。
ドラコンの設定方法と獲得条件とは?
通常、ゴルフコンペではドラコンホールとして
- INとOUTのロングホールで1ホールずつに設定されることが多い
つまり、18ホールでドラコン賞を狙うチャンスは2回あるということになります。但し、誰よりもボールを遠くへ飛ばせばドラコン賞ゲットなのかというと必ずしもそうではありません。
そこに唯一満たさなければならない条件があります。それは
- ショットしたボールが止まった場所がフェアウェー上にあること
ボールが落下して転がり、停止した場所がラフであったり、バンカーに入ってしまったりした場合は権利は消失してしまいます。
ドラコン賞獲得は誰にでもチャンスあり!
ドラコンは元々飛距離の出るプレーヤーに有利なのかというと一概にそうとは言えません。ショットしたボールがフェアウェー上にあることが条件ということを考えると、
飛ばし屋さんにとっては
- 打ち出しの少しの左右ブレが落下地点で大きなブレとなる
- そのためより精度の高いショットが求められる
- 結果フェアウェーから外れる可能性が高くなる
ということが言えます。
逆にあまり飛距離が出ない人であれば
- 少々ショットが左右にブレても落下地点の幅のブレは少なくなる
- そのため飛ばし屋さんほどの高精度ショットは必要ではない
- 結果フェアウェーにボールが残る可能性が高くなる
ということになります。
飛距離は出なくても、ドラコンの必須条件であるフェアウェーにボールが残る可能性が高いことを想定すれば、十分にドラコン賞獲得の可能性はありますので最初から諦めることなく積極的に狙っていきましょう。
女性の場合は更に
- 男性が使うティーより前方に設定されたレディースティーからショットを打てる
という距離的なハンディーがあるためドラコン賞は女性であっても十分獲得できる可能性があるのです。実際に女性がドラコン賞を獲得したシーンを幾度となく私も見てきました。男性も気が抜けないところですね(笑)。
ドラコンに大いに役立つ「旗」の使い方
コンペでは複数の組に別れてプレーを行なうため、誰がどこまで飛ばしたのか目印がないと全くわからなくなってしまいます。そこで活躍するのがドラコン用の専用旗。この旗はコンペにおける各パーティーのスタート順に応じて取り扱い方や留意点に違いがあるのでここでしっかりおさえておきましょう。
自身が所属するパーティーのスタートの順番に応じて留意すべきポイントは以下の通り:
自身が一番最初のパーティーに所属している場合
- 旗に名前を書く箇所があるので自身の名前を記入する
- ボールから次のショットが邪魔にならない程度でカップに近づかない所に旗を挿す
もしも、そのメンバーの誰一人条件を満たせなかった場合は後続のパーティーのために旗はティーグランドに置いて行きましょう。間違ってそのまま持って行かないように留意してください。
後続のパーティーに所属している場合
- ティーグラウンドに旗が残っていないかチェック
- フェアウェイーに旗が立っていることを確認
- その旗より距離が出なかった場合は旗はそのまま残す
- その旗を越えて距離が出た場合は名前を追加記入して新たなポイントに旗を立てる
最初に旗を立てたプレーヤーの名前が記入されているので、その名前のところ横線か✕印を書いて、その下に新たに名前を記入してください。記入忘れだけは権利が消失してしまいますので留意しましょう。
最後のパーティーに所属している場合
- 旗を越えなかった場合はそのまま旗を回収する
- 旗を越えた場合は名前を記入して旗を回収する
極稀に回収を忘れてしまったという大失態をしてしまう例がありますので、回収忘れには十分気をつけましょう。万が一回収を忘れてしまった場合は、プレー途中で後戻りできませんのでゴルフ場にその旨を伝えて、ゴルフ場の関係者に回収してもらうようにしましょう。
ドラコン旗が見当たらない場合の緊急対処法
滅多にあることではありませんが、一番最初の組でラウンドしているパーティーが、誰もドラコンの条件を満たさなかった場合に、ついうっかり旗を後続に託すのを忘れて次のホールへ移動してしまっているケースがあります。
そんな場合は緊急措置として以下の方法で臨時的な旗を作成できるので是非覚えておきましょう:
- ゴルフカートに常備してある予備のスコアカードと鉛筆を用意する
- スコアカードの一部を折り曲げて簡易旗の形状にする
- そこに鉛筆を装着して簡易旗を完成させる
- スコアカードの何処でも良いので見えやすいところに名前を書く
- 鉛筆の先端をフェアウェーに挿して目印とする
臨時の旗の完成形はこんな感じです:
スコア記入用の鉛筆はお尻の部分がクリップ形式になっているのでそれを応用させたアイデアとなります。決してこれが正解というわけではありません。あくまで一例となります。
すでに前のパーティーが次のホールへ行ってしまった場合は、ゴルフ場におけるプレーファーストの原則から後戻りしている時間的余裕はありませんので、後続パーティーとしてはすぐに割り切って、このような臨時的措置を知っておけばきっと重宝します。
いかがだったでしょうか。今回はゴルフコンペでは必ずいっていいほど設定されるドラコン賞に焦点をあてて、ドラコンについての解説と、ドラコン賞を決める上で欠かすことにできない専用旗の使い方について少々掘り下げて説明をさせていただきました。特にゴルフコンペに不慣れなゴルファーの皆様の楽しいゴルフの一助になればと思います。
まとめ
- ドラコンホールはIN・OUT1ホールずつロングホールで設定される
- ドラコン賞獲得のチャンスは18ホール中、2度ある
- ドラコン賞獲得にはフェアウェーにボールが残っていることが最低条件
- 飛距離が出ない人にも獲得のチャンスがあるのがドラコン賞
- パーティーのスタート順に応じてドラコン旗の取り扱い方に違いがある
- ドラコン旗の置き忘れ、回収忘れにはくれぐれも注意する
- ドラコン旗が見当たらない場合はスコアカードと鉛筆で臨時旗が作れる
ゴルフコンペでドラコン賞を獲得したとなるととても気分が良いものです。アマチュアゴルファーがスコアメイクをする上ではドライバーによる飛距離自体はそんなに影響はありません。しかし、ドライバーによるショットがイメージ通りに飛んでいくのはゴルファーにとっては正に快感ですよね。方向性と飛距離が兼ね備わったショットでしっかりドラコン賞を狙っていってください。